STEP4.税務署への届出

事業を始める準備が整ったら、ようやく税務署への届出です。
開業届以外にも、必要に応じて提出する必要のある書類がいくつかありますので確認していきましょう。

個人事業の開業・廃業等届出書

開業の際、全員が提出する必要のある書類です。
上述しましたが、一般に「開業届」と呼ばれているのはこの「個人事業の開業・廃業等届出書」のことをいいます。

様式ダウンロード: 個人事業の開業届出・廃業届出等手続 - 国税庁
提出期限: 事業の開始等の事実があった日から1か月以内

記入例

以下に開業届の記入例を載せます。
わかりやすくするため赤字で記入していますが、実際は黒のボールペン等で記入してください。

納税地と所轄税務署については前ページの提出の流れをご確認ください。

開業届の書き方(サンプル)

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職業と事業の概要について

職業欄を書く際は総務省統計局の「日本標準職業分類」を参考にするとよいでしょう。

複数の業種を行う事業を考えている場合は、メインとなる事業内容を表す職業を記入します。
尚、複数の事業を行う場合にどの事業を「メイン」とするかの具体的な基準は設けられておらず、収入額で判断するのか、事業に充てている時間の多さで判断するのか税務署によって異なるようです。

ただし、以下の場合は業種が税金に影響してきますので、全く異なる業種を複数行う場合には事前に税務署に相談してみてください。

見込み事業所得が290万円を超える場合:
事業所得が290万円を超えると翌年事業税の支払が発生しますが、この事業税金額に業種が影響してきます。詳しくは事業税のページ(準備中)をご確認ください。
消費税簡易課税制度を選択する場合:
特に届出をしなければ開業から2期間(1期間は1月1日〜12月31日)は免税事業者(消費税を払わなくてよい)。それ以降も前々期の売上高が1000万円を超えなければ免税事業者のため、あまり気にしなくてよいです。詳しくは消費税のページ(準備中)をご確認ください。

事業の概要欄はできるだけ具体的に書くようにします。特に決まった書き方があるわけではありませんので税務署の方に伝わるように自由に書いてOKです。
開業後に事業内容を追加する場合、メインとなる事業内容が変わらない限り書類の提出等は原則不要ですが、あとあとの税務調査の際に突っ込まれないとも限りませんので、現時点で行う予定があるものは一緒に書いておくとよいでしょう。
また、今後事業の幅を広げる可能性を考慮し幅広い事業内容をカバーできるよう、最後に「およびそれに付随する業務」等と付け加えておくと便利です。

「開業日」の考え方

いつを「開業日」とするかは人によって認識が異なります。
一般的には店舗やインターネットサイト等を立ち上げて商売を始めた日、と考えますが、店舗の有無に関係なく、事業の準備を始めた日を開業日とする方もいるようです。
実際、開業準備の段階でも税務署は開業届を受け付けてくれますし、許認可が必要な事業でなければ事業の実態調査等も基本的には行われません。

提出時期を過ぎるとどうなる?

開業届の提出期限は開業から1か月以内となっていますが、これを過ぎてしまった場合、あるいは既に行っていた事業について、あとから開業届を提出することを決めた場合はどうなるのでしょうか。

実際のところ、開業届を開業から1か月以内に提出していなくても特に罰則はありません。
事業を始めた日まで遡った日付を開業日として提出しても普通に受理して貰えます(もしかしたら税務署によるかもしれませんので事前にご確認ください)。

確定申告の際は開業届の提出の有無によらず、事業による所得があれば事業所得として確定申告することになります。
開業届提出前に収入がある場合、事業所得となるのか雑所得となるのかは判断が難しいところですが、一般的には「継続して事業を行なう意志があるかどうか」、「社会的に見て事業として認められるかどうか」、で判断されます。
事業所得として申告の場合、開業届を出していなくても事実上開業しているということになりますので、あとから開業届を提出する際には事実上の開業日まで遡った日付で開業届を出しましょう。

ただし、日付を遡って開業届を提出する際は注意が必要です。
2か月を超えて開業日を遡り、かつ3月15日以降に提出する場合は青色申告承認申請書の提出期限を過ぎてしまいますので、その年の分の確定申告を青色申告で行うことができません。

※雑所得について・・・

雑所得の経費として認められるのは収入金額を得るために直接要した費用の額のみで、また雑所得分は青色申告控除等の特典も受けることができません。また、事業所得は他の所得との損益通算が可能ですが、雑所得は損益通算ができないデメリットもあります。

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